花見て一杯。
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「ジェノサイド」(高野和明)
私が大好きな「幽霊人命救助隊」の作者のベストセラー小説。
面白かったですよ!!!
えーとね。
感想をですね、書けないんですよネタバレてしまうから。
でも、「私が「彼ら」の親だったら」と、
「私が「彼ら」自身だったら」と、
両方の立場になって考えてみたら、ちょっと怖くなりました。
親は子のために生きるけど、
子は親を踏み越えて生きるものだよねえ。
この本のレビューを見てみると、
「作者の自虐史観が」とか「反日が」とか、
ネット上でよく見かけるような語句が並んでいます。
だけども、私はこの作品に瑕瑾も見つけられないし
(あるとしたらむしろ「彼ら」の内面かしら。
「彼ら」を理解できないこと自体がこの本の主題だけども)、
わざわざそういうテーマを挙げた作者の勇気に敬意を表します。
人間は「衣食足りて礼節を知る」生物で、
逆に言えば衣食が足りなければ礼節を忘れるんだけども、
「武士は食わねど高楊枝」という美意識をも持てるはず。
自分を捨てて利他的に生きることは相当難しいけども、
見栄と意地は正しく使いたいな、なんてことを思うですよ。
私が大好きな「幽霊人命救助隊」の作者のベストセラー小説。
面白かったですよ!!!
えーとね。
感想をですね、書けないんですよネタバレてしまうから。
でも、「私が「彼ら」の親だったら」と、
「私が「彼ら」自身だったら」と、
両方の立場になって考えてみたら、ちょっと怖くなりました。
親は子のために生きるけど、
子は親を踏み越えて生きるものだよねえ。
この本のレビューを見てみると、
「作者の自虐史観が」とか「反日が」とか、
ネット上でよく見かけるような語句が並んでいます。
だけども、私はこの作品に瑕瑾も見つけられないし
(あるとしたらむしろ「彼ら」の内面かしら。
「彼ら」を理解できないこと自体がこの本の主題だけども)、
わざわざそういうテーマを挙げた作者の勇気に敬意を表します。
人間は「衣食足りて礼節を知る」生物で、
逆に言えば衣食が足りなければ礼節を忘れるんだけども、
「武士は食わねど高楊枝」という美意識をも持てるはず。
自分を捨てて利他的に生きることは相当難しいけども、
見栄と意地は正しく使いたいな、なんてことを思うですよ。
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「誰か」(宮部みゆき)
「小暮写真館」(宮部みゆき)
最近はとんとご無沙汰してた宮部みゆきさん。
時代物が少々苦手だったのもあるけども、
この人の厳しさもちょっと重く感じられたりもしたのでした。
誰もが持つような小さな悪意がどんどん持つ人を追いつめてゆく、
非常に自分にあまーいワタクシには、少々耳が痛かったわけです。
先月、鹿児島からの帰路に読む本がなく、
仕方なくキヨスクで買ったのが「誰か」。
・・で、やはり面白いんですよこれが。ほんっとに面白いんですよ。
続きの「名もなき毒」も読みたくなって本屋さん行って、
だけどちょっと前の本だからもう置いてなくて、
代わりに買ったのが「小暮写真館」。
あー。面白いなほんとに。
主人公友人のお父さん「物体X」、
それが何に見えるかって話が、そう来るか。
ああ、そう言われちゃったら、もう諦めるしかないもんなあ。
宮部みゆき論等をきちんと読んだことがないので主観で失礼しますが、
この方の本でいつも心に残るのが、毒のある親、兄弟、親戚。
絆が柵になり、束縛になり、とげになり、毒になり、
関係がどんどんいびつになっていって、それでも日々を過ごしてゆく、
それを「日常」と受け取るか「恐怖」と受け取るか、
その判断をゆだねられてるのがまた怖い。
だけど、「小暮写真館」では、非常にスッキリしたのでした。
そういうのもアリだよね。
さてー。
これを機に宮部世界にもう一度入ろうかしら。
「名もなき毒」も読みたいし、「模倣犯」も読み返したい。
・・・だけど。
体力要るんだよね・・。
「小暮写真館」(宮部みゆき)
最近はとんとご無沙汰してた宮部みゆきさん。
時代物が少々苦手だったのもあるけども、
この人の厳しさもちょっと重く感じられたりもしたのでした。
誰もが持つような小さな悪意がどんどん持つ人を追いつめてゆく、
非常に自分にあまーいワタクシには、少々耳が痛かったわけです。
先月、鹿児島からの帰路に読む本がなく、
仕方なくキヨスクで買ったのが「誰か」。
・・で、やはり面白いんですよこれが。ほんっとに面白いんですよ。
続きの「名もなき毒」も読みたくなって本屋さん行って、
だけどちょっと前の本だからもう置いてなくて、
代わりに買ったのが「小暮写真館」。
あー。面白いなほんとに。
主人公友人のお父さん「物体X」、
それが何に見えるかって話が、そう来るか。
ああ、そう言われちゃったら、もう諦めるしかないもんなあ。
宮部みゆき論等をきちんと読んだことがないので主観で失礼しますが、
この方の本でいつも心に残るのが、毒のある親、兄弟、親戚。
絆が柵になり、束縛になり、とげになり、毒になり、
関係がどんどんいびつになっていって、それでも日々を過ごしてゆく、
それを「日常」と受け取るか「恐怖」と受け取るか、
その判断をゆだねられてるのがまた怖い。
だけど、「小暮写真館」では、非常にスッキリしたのでした。
そういうのもアリだよね。
さてー。
これを機に宮部世界にもう一度入ろうかしら。
「名もなき毒」も読みたいし、「模倣犯」も読み返したい。
・・・だけど。
体力要るんだよね・・。
大学生の頃、サラ・パレツキーのシリーズにはまりました。
本屋さんで新刊が出るのを楽しみにしてたんだけど、
PCも携帯も普及してなかった時代、
新刊がいつ出るのか、いつ文庫になるのか、まーったくわかんなく。
いつのまにかご無沙汰してて、気が付けば20年。
こないだ、地元の本屋さんでシリーズの新作文庫を見たとき、
まだ続いてたんだああああ!!とショック受けました。
読んでない20年の間に何冊の本が出てたんだか(>_<)
すぐ買える量でもないので、悩んでおりました。
ところが、他の本を探す用事で近所の図書館に行ったら・・あったよ!!
ヴィクシリーズ、読んでないところからそろってたよ!!!
なんで今まで気づかなかったかなあ。
20年ぶりに読むシリーズはですね、
主人公のヴィクが相変わらずパワフルでホットで正義感にあふれ、
ハードボイルドなフェミニズムで戦ってました。
私が20歳で読み始めたころに30代半ばだったけど、
この本では40歳の誕生日を迎えてました。
あ、ずいぶん前に追い越しちゃってたんだな、私。
私はヴィクのように生きたかったんだけど、ずいぶん変わっちゃったなぁ。
あの頃見てたものは、扉のいくつ向こうに置いてきたかなぁ。
私は48歳で結婚してて息子も一人いて、
接客業のパート勤務で毎日バタバタしてて、
生活とかいう言葉はすっごーく重たかったり責任あったりして、
それは全部もう変えることができないんだけども。
私は自分の夢を、息子とか小説の中とか王子とか、
そういう他者にゆだねるしかない部分も確かにあるんだけども。
いやしかし、自分の内面とかささやかな生活とか、
そういうものを錆びさせるのはまだ早いぞ。
まだまだホットに生きられるぞ。
そんな気がしてきたりもして。
本屋さんで新刊が出るのを楽しみにしてたんだけど、
PCも携帯も普及してなかった時代、
新刊がいつ出るのか、いつ文庫になるのか、まーったくわかんなく。
いつのまにかご無沙汰してて、気が付けば20年。
こないだ、地元の本屋さんでシリーズの新作文庫を見たとき、
まだ続いてたんだああああ!!とショック受けました。
読んでない20年の間に何冊の本が出てたんだか(>_<)
すぐ買える量でもないので、悩んでおりました。
ところが、他の本を探す用事で近所の図書館に行ったら・・あったよ!!
ヴィクシリーズ、読んでないところからそろってたよ!!!
なんで今まで気づかなかったかなあ。
20年ぶりに読むシリーズはですね、
主人公のヴィクが相変わらずパワフルでホットで正義感にあふれ、
ハードボイルドなフェミニズムで戦ってました。
私が20歳で読み始めたころに30代半ばだったけど、
この本では40歳の誕生日を迎えてました。
あ、ずいぶん前に追い越しちゃってたんだな、私。
私はヴィクのように生きたかったんだけど、ずいぶん変わっちゃったなぁ。
あの頃見てたものは、扉のいくつ向こうに置いてきたかなぁ。
私は48歳で結婚してて息子も一人いて、
接客業のパート勤務で毎日バタバタしてて、
生活とかいう言葉はすっごーく重たかったり責任あったりして、
それは全部もう変えることができないんだけども。
私は自分の夢を、息子とか小説の中とか王子とか、
そういう他者にゆだねるしかない部分も確かにあるんだけども。
いやしかし、自分の内面とかささやかな生活とか、
そういうものを錆びさせるのはまだ早いぞ。
まだまだホットに生きられるぞ。
そんな気がしてきたりもして。