れみぜ。

ママ友と見てまいりました「レ・ミゼラブル」。
元来「感動」「涙」「超大作」は苦手ですが、見てよかったです。
で、多分映画館で見てよかった、。
これはがっつり集中して見て正解だったと思います。
（でもママ友は「おもいっきり泣ける自宅で見たかった」と言ってて、
それはそれでわかる気もするんだけども）

子どものころ、ジュブナイル版の「あゝ無情」を持ってました。
結構好きだったんだけども、なんせ子ども版。
色恋沙汰や革命の流血沙汰はばっさりカットされておりました。
大学生になってから、文庫の「レ・ミゼラブル」を読みました。
が、長くて登場人物多すぎて、しかも本筋以外の枝葉が多すぎて挫折しました。
つまり、原作は長すぎジュブナイル版は短すぎたわけなんですが、
映画はちょうどよく編集されてるような気がしますです。
エピソードたっくさん削ってるけど、テーマはちゃんと残ってる。

というわけで、私の感想はあくまでも「映画」の感想でございます。
以下箇条書き。

・マリウス鈍感すぎっ！！！！
幼少の頃はマリウスとコゼットちゃんが幸せになるよう祈りましたが、
今ではとにかくエポニーヌちゃんが不憫すぎる。
あんな鈍感な男は社会の迷惑ですっ！

・ジャベール自殺早すぎ！
たしか原作では（ジュブナイルでも）、
ジャン・バルジャンは無実だって書いてから自殺してたと思うのですが。
しかしジャベールさんは特に悪人だったわけではないのですね。
法にだけしか忠実じゃなかった、ってだけで。
彼には法の内側からできることをしてほしかったなあ。

・ＡＢＣの会、若すぎっ！！
ああもう、誰か彼らに、
「市民が立ち上がるだろう」の期待で革命起こしちゃダメだって言って！
あれは日本の７０年代学生運動と同じノリだったんだろうなあ。

・テナルディエたくましすぎ。
つーか、これは原作でも逞しかったですね確か。
最後まで生き残って、アメリカわたって奴隷商人になったんだっけ？
大昔読んだときには、とにかくしつこい悪役にうんざりした記憶があるんですが、
映画ではその逞しさが逆に一服の清涼剤になってました。

・そうだ、選挙、行こう。
革命しなくても生活を変えられるのは素晴らしいことだと思いました。
一票を書き込めるペンは剣よりも強し。

とか書いてたら原作読みたくなるんですが、読もうかなー。
また挫折しちゃうかなー。

「赤頭巾ちゃん気をつけて」

下に書いた状況が、なんとなく似てたなあって思い出して、
今日、本屋さんで買ってきました。
（昼休みに貴重な時間を潰して本屋さんに行くのって大変。
１分で読めるきんどるにしようかしらって思い始め中）

えーと。
これは６９年ですね。
ってことは、・・・４０年以上前の作品。
それが今でも普通の本屋さんにあるって、すごいな。
私がこれを最初に読んだのは、中学生の頃でした。
それから大学生の頃までは、大事に大事に本棚に置いてたっけ。

昼休みに買ったので、まだ読み通してないのですが、
なんてこった！！
私は大人、しかも由美ちゃんのママの年代になってしまってる！！
なのに精神年齢、下手したら薫くんより、下！！！
そして、このころの高校生って、信じられないくらい、大人！！！

ゴーゴー・パーティーにしても、
彼女とテニスする休日にしても、
思想を熱く語り合う高校生ってのも、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと。
ゆかりツアーして、芸能人熱く語り合ってるけど、えーと。

なんか私いろいろ間違ってました。
もうちょっとしっかりします。

ただ、この小説の、知性についての薫くんの述懐、
ここはいつ読み返しても、
その遠くへ広がるしなやかな翼が、
宇宙をうるおす水のフリルが、
見えてくるような気がするですよ。

日常の。

毎年のことですが、この時期は職場がヒマです。
ヒマって言うか・・店、大丈夫か？ってほど。
で、店がヒマだと、社員さんは人件費削減にかかります。
つまり、早上がり。
「真理子さん、今日は○時であがっていいですよ」
・・・私は定時まで働いてお給料ほしいですよ。

そういうのが毎日だと、心もささくれてまいりますね。
忙しくても時給上がらないけど、
ヒマだと即刻帰らされるのってなんだろー、とか。
私はパキパキ働かないとテンション上がらないのだけど、
頑張れば頑張るほど早く終わって帰らされるんだよなぁ、とか。
そういえば去年もそういうことで転職決意したんでしたよ。
１か月持たなかったけどさ。

そういえば。
その転職先で仲よくしてくださった唯一の社員さんが、
先日、買い物に来て声をかけてくださいました。
その方ももうそこを辞めて、私と同期だった人２人も辞めて、
後から入ってきた人も辞めて、
今では残ってるのはいじめまくりやがった人だけ、だとか。
もちろんその後も入れ代わり立ち代わりしてるんだろうけど。

居心地のいい職場は待遇面がよくなくて、
金銭面がまぁまぁの職場は人間関係がめちゃくちゃで。
どんどん悪くなる条件、どんどん重ねる年齢、
幅の狭まる未来、見通せない将来、
・・・・・・・

と、そういう気分になったときのこと。

私の前にはご家族連れのお客様がいて、
私はレジを打っていたわけですよ。
思考は暗くても顔には笑顔が張り付いています。
ご家族連れには小学校低学年くらいの男の子がいて、
小さいときの息子みたいで、興味深げにレジを見ています。
お会計が終わって、私はふとその子に小さく手を振りました。
その子は照れ臭そうに笑って向こうに走って行って、

と思ったらこっちにまた戻ってきて、
手を振りかえしてくれながら私に向かって小さな声で、
「がんばってね！」

あ。
日常には、天使がいる。
絶対、いる。

＊＊＊＊＊

ということを帰宅してから家族に報告しましたところ、
息子のヤキモチハンパないっすね。
「僕だっていっつもお母ちゃん応援してるのに、
どうしてよその子には感動して僕には感動してくれないの？！」

へへへ、息子のそういう反応も楽しみだったのよーん。
私にはあちこちに天使がいます(^_^)v