花見て一杯。
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「気持ちにそぐう言葉たち」金田一秀穂
図書館で借りてきた本の中の一冊。
金田一先生は某クイズ番組でしか知らなかったんだけど、
この本を読むと、眠り猫のようなほっこりまったりした文章がたまりません。
この本は、日本語の擬音語、擬態語についてのエッセイ集。
「うとうと うつらうつら うっとり」
「のびのび のんびり」
「しとしと しっとり」
と、まるで詩のような美しい言葉が並んでいる。
その中の「煌々 凛々」というページ。
「秋の名月は有名だけれども、私は冬の月が好きだ」で始まる項目。
秋の月が人に見られ慣れすぎて、わざとらしい艶さえも身につけているのに比べ、
冬の月は見られることを意識していない。
「冴え冴えと、煌々と光る。硬く引き締まった光。」と続く。
この部分を読んだとき、ああ、やっぱり王子は月だなぁと思ってしまった。
人に見せるためのわざとらしい媚や艶だってもちろんある。
どう見せればウケるかだって知っている。
だけれども、硬く引き締まって煌々と光る無愛想な月でもあるんだ。
更にこの本では、「煌々」が本来中国語であることを説明し、
中国語では「煌々」がどういう音で発音されるのか、に続く。
「ふぁんふぁん」、なんだって。
金田一先生も「煌々は冬の月、ふぁんふぁんは春の月」と書いてるけど、確かに。
バラエティでは秋の月、サキヨミや舞台では冬の月、
きっとおばあちゃんの前では春の月であろうなぁ。
・・なんて思ってしまったのですことよ。
本を読んでいても王子しか連想しない私、重症。
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